いまどきのお客様気質
2010年6月に改正貸金業法が完全施行され、悪質業者が淘汰されたことや、業者のモラルが向上したことによって、中小消費者金融に対して、かつての「サラ金」というイメージを持つ人は少なくなりました。
筆者は、かつて消費者金融での勤務経験があるので、いまだ業界関係者に知り合いも多いのですが、業界関係者に聞くと、このようにスタイルが変わってきたことで、中小消費者金融を利用するお客様の気質も徐々に変わってきていることを感じます。
今回は、そんな業界関係者の話を、「いまどきのお客様気質」としてまとめてみました。
【楽観タイプと悲観タイプ】
人間には「楽観タイプ」と「悲観タイプ」があります。
もちろん、消費者金融のお客様にも両方のタイプがいます。
これは持って生まれた性格なので、どうしようもないことかもしれませんが、こと中小消費者金融の審査では間違いなく、「楽観タイプ」が好まれます。
否、むしろ、個人的には、「悲観タイプ」の人は、中小消費者金融の利用はすべきではないとまで考えています。
私の経験では、わずか数十万の借金で自らの命を絶ってしまうような人もいましたし、逆に何千万円もの借金を抱えても、平気の平左で、のうのうと暮らしている人もいました。
ただ、ちょっと懸念するのは、最近のお客様は、「悲観的」とまでは言いませんが、弁護士などに債務整理の依頼を検討する借金の総額が下がってきているように思えます。
まあ、これは、「悲観的」というより、「返済は充分やっていけるが、長期間返済してゆくのが嫌になったからリセットしたい」という、虫のいい考えからきている人も多いようです。
もちろん、各個人それぞれ事情はあるかと思いますが、100万円にも満たない金額で、へこたれてしまう人は、最初から手を出さない方がよいと思います。
【安易に「延滞」する人が増えた!?】
これは、良い傾向なのか悪い傾向なのかわかりませんが、最近のお客様は、「お金を借りる」という行為にあまり、羞恥心や抵抗を感じていないようです、
ひと昔前は、「借金」といえば、なにか暗くて悲惨なイメージがつきまとっていましたが、各業者の企業努力もあって、安全性が伝わったこともあり、いまどきは、消費者金融でキャッシングすることに抵抗をもつ人は少なくなっているように思います。
ただ、その分、「延滞」することへの意識も低くなってきているようです。
ひと昔前であれば、中小消費者金融への返済が遅れたら、厳しく取り立てをされるということがあったので、安易に返済が遅れる人は少なかったはずです。
しかし、最近は、「消費者金融=怖い」というイメージが薄れてきたこともあり、散々遅れていても、悪びれもせず、「仕事をやめて払えないから、当面請求を止めといて下さいね。アハハ」というくらいの軽さがあります。
挙句、前述したように、「返済は充分やっていけるが、長期間返済してゆくのが嫌になったからリセットしたい」という、安易な考えで債務整理をする人も増えてきていることは、ちょっと心配です。
【エラそうな客が多い!?】
日本のサービス業は「お客様第一」という意識が強く、最近では、お客様が過剰なサービスを要求することが当たり前のようになっています。
その影響なのか、言い方は悪いのですが、「エラそう」な客が増えてきているのは事実です。
審査時間をやたら急かしたり、郵送物や在籍に関して過剰な注文をしてくる人が多くなってきています。
もちろんある程度の対応はしてくれますが、あまりに要求が多いと、「注意人物」として、
融資が受けられなくなってしまう可能性もあるので注意してください。