なぜ中小消費者金融の承認率は低いのか?
この記事のポイント
【まずは承認率のおさらい】
消費者金融の借入れしやすさを計る目安に「承認率」というものがあります。
承認率とは申込み件数に対する承認件数の割合のことで、
の単純な計算式で算出することができます。
そして一般的には、この数値が高ければ高いほど借入れしやすいとされています。
この承認率の目安ですが、
・大手消費者金融・・40%以上~50%未満
・中小消費者金融・・10%未満
となっていて、大手と中小ではかなり開きがあります。
では、どうして、こんなに、中小消費者金融の承認率は低くなってしまうのでしょうか。
『承認率(可決率)で比較』
【中小消費者金融の承認率が低い原因】
現在、中小消費者金融の承認率は、高い場合で、6~7%くらい。
低い場合は1%を切る会社もあります。
この数値をかなり低いと感じる方もいるかと思いますが、これはある意味やむを得ないかもしれません。
その理由としては次のようなことが考えられます。
① 中小消費者金融の申込者は大手で否決になった人が中心!
初めてカードローンを利用する人は銀行や大手に行くのが普通です。
銀行は金利が低く、大手はサービスが充実していて安全性も高いからです。
そのため中小消費者金融に申込みをする人は、何らかの事情で、大手で否決になった方がほとんどです。
その中から、融資出来そうな人を選別するわけなので、承認率はどうしても低くなります。
② 「延滞」に関しては大手よりも厳しい!?
よく、中小消費者金融のことを、「どんな状態の人にも融資する会社」と勘違いしている人もいますが、中小消費者金融でも絶対に融資出来ない状況の人はいます。
実際、「他社遅れ」など「延滞」に関してネガティブな情報があれば、ほとんどの中小消費者金融で審査は通過しません。
また、現在、延滞中でなくても、過去、他社との取引が遅れがちであれば、審査には通りません。
この辺りの感覚は、大手よりも中小の方がかなり厳格で、他社の返済が、毎月、数日遅れというだけでも、審査に通らない可能性もあります。
あまり良い例えではありませんが、「偏差値高い学校の校則が緩く、偏差値低い学校の校則が厳しい」ということと同じことかもしれません。
③ ネット広告の影響
消費者金融の広告宣伝も、いまやネット広告が主流です。
このようなネット広告の中には、各社の公式サイトではない、「アフィリエイト」という広告収入目的で作成されたサイトがあり、ここでは、かなり過激な表現が目立っています。
大手でも、このようなネット広告は利用していますが、自社のことを宣伝している各サイトへの管理チェックは徹底しています。
しかし中小では、そこまで手が回らないのか、ほぼ「野放し状態」になっていることも珍しくありません。
そのため、中小消費者金融を宣伝する一部の「アフィリエイトサイト」が、「ブラックOK」とか、「無審査融資」など過度に借りやすさを強調する内容になってしまっていて、それを真に受けた、属性の悪い方が、申込みをしてきていることもあります。
④ ダメ元で申込みしてくる人も多い!
申込者の中には、残念ながら絶対に審査に通らない状況の方もいます。
そのような方が「ダメ元」で申込みしてくるケースも多く、中小消費者金融の承認率を下げています。
【中小消費者金融の承認率は実は低くない!?】
このような状況を考えると、中小消費者金融の承認率が10%未満になることはやむを得ないのかもしれません。
わたしたちは、もう何年も各消費者金融の承認率の集計をしていますが、その感覚で言えば、中小消費者金融の承認率の目安は、おおむね以下のようなイメージです。
3%台・・低い
4%台・・やや低い~普通
5%台・・普通
6%台・・やや高い~高い
7%台以上・・超高い
※こちらの記事も参照下さい。各中小消費者金融を承認率で比較しています。
『承認率(可決率)で比較』
但し、承認率は、各社、申込み条件が必ずしも同条件ではないので、一概に単純比較は出来ません。
あくまで目安程度に考えてもらうのが良いと思います。