消費者金融に教えた身内の連絡先に連絡が入ることはありますか?
この記事のポイント
【中小消費者金融では親族確認はよくある!】
中小消費者金融では、審査の際、緊急連絡先として、別居親族の連絡先や住所を確認することがあります。
これは「二次審査」でのヒアリングの際に確認されることが多いのですが、例えば、「フクホー」などは、契約書類の中に「緊急時のご連絡先について」という書面があり、大地震などで、連絡が途絶えた際の緊急連絡先として、同居家族、別居親族の、氏名、続柄、電話番号などの情報をそれぞれ2名記入することになっているという、念の入れようです。
(参考記事:フクホーの二次審査を完全攻略!)
融資対象者全員に聞いているのか、属性を絞って確認しているのかは、各消費者金融によって違いますが、「一人暮らし」であれば、確認される可能性は大です。
さて、ここで確認された実家などには、実際に連絡が入ることはあるのでしょうか。
消費者金融業務経験者に取材して聞いた、ホントの話をお届けします。
もちろん、「任意回答」ですが、審査に通過したいなら、なかなか拒否することは難しいですよね。
【昔は平気で連絡していたが・・】
まだ、業界や世間のコンプライアンスに対する意識も低かった、20年、30年前は、返済が遅れて連絡がつかなくなった場合は、別居親族に対しても平気で連絡していました。
その時代に勤務していた人達に聞くと、本人と連絡が取れなくなった延滞債権は、別居親族に電話して、借金返済の協力(代払い)をお願いするのは基本だったようです。
但し、いまどきは、正当な理由がなければ、例え実家といえども、やたら電話することは難しくなっているようです。
そもそも貸金業法上、借入れに関する事実は本人以外には伝えてはいけないことになっているので、これに違反してまで下手な問い合わせをすることは、今のご時世、あまり考えられません。
また、もし、連絡をしたとしても、消費者金融側から社名を名乗って、借入れに関する事実を身内にバラすことはなく、個人名で居住確認や所在確認をするだけでしょう。
このように消費者金融も別居親族への連絡については、昔と違い、かなり慎重になっています。
【なぜ別居親族の連絡先が必要なのか】
では、なかなか電話もかけにくくなっているのに、なぜ、いまだに別居親族の連絡先や住所を確認している会社が多いのでしょうか。
その理由はおそらく、次のようなものです。
① 心理的なプレッシャーをかけておく
実際に連絡をすることはなくても、「実家や親族の情報まで提出してある」ということで、顧客に心理的なプレッシャーをかけておいて、返済を放置したまま連絡が途絶えないように抑制を図っているという見方もできます。
② 所在不明時の調査
独身で一人暮らしの方が所在不明になった場合、実家に戻っているという可能性も大いにあります。
実際、個人名で実家に所在確認の電話をしたら、本人が居たということも少なくないようです。
③ 住民票申請先の確保
顧客が所在不明になった場合、消費者金融は住民票を申請して転居先を確認します。
しかし、中には、申込み時の住所に住民登録をしていない顧客も多く、申込み時住所で住民票を申請しても、「該当なし」であがらない場合があります。
このような時、実家住所を確認してあれば、実家で住民票を申請して、本人の住民登録地に辿り着ける可能性は高まります。
【新時代の代払い交渉!?】
所在不明顧客の住民票を申請したところ、実家に転出していたということが判明すれば、督促発行も、普通郵便でなく、「内容証明郵便」など、攻めた督促状に変更するのは有効です。
もし、本人が居住していなかったとしても、「内容証明」のような大袈裟な郵便を受け取った、家族の者は、心配になって、本人宛の郵便を勝手に開封してしまうことがあるからです。
そう、勝手に開封してくれることを見越して、「内容証明」を送るのです。
今のご時世、「代払い交渉」をしたくても、実家に直接電話して調査することは、難しくなってきています。
しかし、消費者金融が本人の住民登録地に本人宛に出した封書を、家族が勝手に見たのであれば、消費者金融側に落ち度はなく、個人情報漏洩云々という話にはなりません。
このように住民登録地が実家になっている場合は、「代払い交渉」を狙って、わざと大袈裟な書面をだすこともあるようです。