ショッピングローンは中小消費者金融の審査に影響するの?
この記事のポイント
【キャッシングとショッピングローンは似て非なる】
消費者金融のキャッシングと似て非なるものにショッピングローンがあります。
ショッピングローンとは、クレジットカードやローン用紙で申込みをして、商品の購入やサービスの提供を受ける仕組みのことです。
消費者金融の利用は、「借金をしている」といった、どこか後ろめたい気分になる人も多いのですが、ショッピングローンは、利用者にとっても決済方法の手段くらいに思われているので、一般に広く浸透しています。
日本人のクレジットカード保有率は87%を超えていると言われているので、ほとんどの方が利用したことがあるのではないでしょうか。
今回は、このショッピングローンの借入れが中小消費者金融の審査に与える影響について解説させていただきます。
はたして中小消費者金融の審査にどう影響するのでしょうか。
詳しくは本文を参照してください。
【ショッピングローンは総量規制対象には含まれません!】
誤解している人もいるかもしれませんが、消費者金融で言うところの、「総量規制」には、ショッピングローンの借入れは含まれません。
総量規制の対象となる借入れは、原則、消費者金融などの「貸金業者」からの借入れだけで、銀行やショッピングローンの負債は対象にはなっていません。
このためショッピングローンの借入れがいくらあっても、貸金業者からの借入れが年収の3分の1の範囲であれば、総量規制に抵触ということで否決になることはありません。
【ショッピングローンの情報は正確には把握出来ない】
中小消費者金融は審査では、申込者のキャッシング(貸金)情報については、詳しく把握されますが、ショッピングローンの情報については正確に把握することが出来ないということはご存知でしょうか。
ますは、その理由から説明していきましょう。
※中小消費者金融はショッピングローンの借入れ件数を正確に把握出来ない
消費者金融や信販会社が加盟している信用情報機関には、
・㈱日本信用情報機構(JICC)
・㈱シー・アイ・シー(CIC)
があります。
この2つの信用情報機関の違いは、JICCが貸金業法に基づく指定信用情報機関であるのに対して、CICは貸金業法だけでなく、割賦販売法に基づく指定信用情報機関にもなっていることです。
このため、ショッピングローンの審査や報告は、必ずCICを利用しなければならなくなっており、信販会社は、必ずCICの会員になっています。
また、JICCとCICはキャッシング(貸金)に関する情報交流は行っていますが、ショッピングローンに関する情報交流は行っていません。
そして中小消費者金融のほとんどは、JICCにしか加盟していないので、ショッピングローンの情報を正確に把握することは出来ないのです。
※中小消費者金融はショッピングローンの返済状況を正確に把握出来ない
また、中小消費者金融は、ショッピングローンの返済状況もリアルタイムで把握することは出来ません。
消費者金融からのキャッシングとショッピングローンでは、指定信用情報機関への入金状況などの報告スパンが異なっているからです。
指定信用情報機関への報告は、キャッシングは毎日報告が義務付けられているのに対して、ショッピングローンは月1回の報告で良いとされています。
このため、申込みをした時点で、ショッピングローンの返済が遅れているのかどうかということは、リアルタイムではわからないのです。
【まとめ】
これらのことよりも次のようなことが言えると思います。
② 中小消費者金融ではショッピングローンの借入れ件数については正確に把握しきれないので、多少の負債が多くても申込みする価値はある!
③ 中小消費者金融はショッピングローンの返済状況について、リアルタイムで把握できないので、1カ月以内の延滞であれば審査が通る可能性がある!
このように、中小消費者金融の審査においては、ショッピングローンの負債は不明確なことも多いので参考程度にしか見ていない会社がほとんどです。
原則、キャッシング審査はキャッシングの情報をメインで見て審査を行います。
もちろん、ショッピングローンであっても、極端に負債が多かったり、極端な延滞があれば、さすがに審査は通過しないこともありませが、多少の負債や1カ月以内の延滞であれば、審査でスルーされることもあるので、申込みする価値は充分あります。