ちょっとだけ教えよう「取り立て」の秘密

イマドキの若い方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、かつて中小消費者金融は「サラ金」と呼ばれ、その過酷な取り立てが社会問題となっていた時期がありました。
その時代は、サラ金は怖いから最優先で返済をするというのが普通だったのです。

しかし、このコンプライアンス重視のご時世に昔のような荒っぽい取り立てをすることはできません。
そのような中、各中小消費者金融は、様々な工夫を凝らして取り立てを行っています。
今回は、中小消費者金融の取り立ての秘密をちょっとだけ紹介していきたいと思います。

 

柴田
威圧的、脅迫的な取り立ては、もちろん法律で禁止されています。
そう受け取られないように、相手に返済を迫らなくてはならないのです。

 

【取り立てが嫌がられるのは当たり前】

お客が連絡もなく延滞した場合、消費者金融は、通常の督促業務として、携帯や固定電話へ電話をかけたり、自宅へ督促状を発送したりします。そして大体の延滞者はこれで入金になります。

しかし、この程度の督促ではなかなか返済してくれない「ツワモノ」も一定数は存在します。
そのようなルーズな顧客を返済させるには、更なるプレッシャーが必要となります。

プレッシャーとは誤解を恐れずに言えば、問題にならない程度に、延滞者に圧力をかけることであり、はっきり言えば、「法律の範囲内でイヤガラセ」をするということに他なりません。

「イヤガラセ」などと言えば聞こえは悪いかもしれませんが、そもそも債権の取り立てとは、そういうもので、古来、人から忌み嫌われるものなのです。
「お客から喜ばれる取り立て」なんて、はなから存在しないのです。
まずはこの事実を誤解なきようおさえておいて下さい。

では次からは、中小消費者金融が実際にどのようにして延滞者にプレッシャーをかけてゆくのかを紹介していきましょう。

 

【勤務先への電話は取次ぎしてもらえなくてもOK】

携帯や固定電話へ電話で一定期間連絡が取れない場合は、中小消費者金融は勤務先に電話をかけてきます。
自宅などで連絡が取れないという「正当な理由」があれば、勤務先に電話をかけること自体は問題ないからです。

ナーンダ。「秘密」とかいうからどんなことかと思えばこんな単純なことか。
いえいえ、ごくごく単純なことですが、これは結構効き目があるのです。

もちろん社名を名乗ったりすることはありませんが、個人名で勤務先に電話が頻繁に入ること自体、かなり不審なことです。
本人が不在であれば、折り返し電話をもらえるように伝言までします。

最近では、個人情報の問題で、勤務先での取次ぎ、在籍確認が不可能という会社も増えてきましたが、たとえ、取次ぎがかなわなくても、本人には、「なんかお前あてに変な電話が入っていたぞ」と伝わるものなので、プレッシャーをかけるという目的は達成されるのです。

いくら携帯電話に電話をしても、全く返電がなかったお客が、勤務先に電話をすると直ぐに折り返し電話をしてくることは実際によくあります。

 

【内容証明の効果】

もっともらしい督促を送りたいときは、「内容証明」に限ります。
(内容証明とは、郵便物の文章の内容や誰宛に差し出されたかということを、郵便局が証明する特殊取扱のことを指します。)
内容証明は、仰々しく、威圧感があるので、たとえ、同じ内容の文章であっても、通常の督促状よりも「それっぽい」雰囲気をかもしだすことが可能です。
また、何よりも、内容証明を送ることで、相手に対して「本気度」を伝えることができます。

但し、内容証明は発送するのに非常にコストがかかります。
(内容証明は配達証明付で発送するのが一般的なので、料金は一通1500円以上かかります。)
費用対効果を考えると、やたらと乱発することは妥当ではありません。
そのため、消費者金融業者の中には、内容証明形式のテンプレートで作成した督促状を、普通郵便や速達で送付しているだけの会社もあります。

また、内容証明はポストに投函しておしまいということではなく、配達員が手渡しして受領サインをもらうことになっています。
そのため相手が不在で再配達の依頼もなければ、届けることが出来ないというデメリットもあります。
相手が、家族がいない一人暮らしの方だったりすると、無事に配達完了する確率はかなり低くなってしまうでしょう。

 

【お客の住所が不明になったときは】

これは、やや裏技ですが、消費者金融によっては、お客の所在が、転居などでわからなくなると、実家に督促を送り付けてくる会社もあります。

消費者金融にとって、お客の実家を探ることはそれほど難しいことではありません。
審査時に本人から聞きとっていることもありますし、信用情報に登録されていることもあります。
(遡って、住民票を申請することで、実家にたどり着くこともあります。)

実際にお客が実家に居住しているかどうかはともかく、わざと督促を送り付けるのです。
もちろん「親展」などが書かれた封筒で送られてきますが、その目的は、家族が開封して、慌てて本人に連絡を取ってくれることを期待してのことです。

本人宛の「親展」の封筒を勝手に開封したのは家族なので、消費者金融側には落ち度はないという主張です。

但し、これは下手をすれば問題になりかねない、やや強引な手口なので、昨今は、ここまでやるのはあまり一般的ではなくなりました。

 

【たかが督促にそこまですることが重要】

普通、手紙を送れば、当たり前のように見てもらえることを期待するものですが、消費者金融からの督促状の場合は、その中身をろくに見ていない人が一定数はいます。
その辺のチラシやDMなんかに紛れて、お客の目にとまらないことが原因のひとつです。

わざわざ開封して見てもらうためには、とにかく目立たせなくてはなりません。
しかし、悪目立ちしすぎると、「威圧的」と捉えられ、法令上、問題視されかねません。

そこで、普通の封筒ではなく、レターパックなど、ちょっと目立つような方法で督促を送り付けてみるのです。
また、ゆうパックや宅急便などを利用するのもアリです。

この場合のポイントは、消費者金融の社名ではなく、担当者の個人名で発送することです。
消費者金融の社名が入った郵便はお客から無視される可能性もありますが、個人名で届いた宅急便なら何だろうと興味をもつはずです。

また、個人名で送付したことについては、「相手側に消費者金融を利用していることがバレないように配慮した」という大義名分も立ちます。

たかが督促1枚送るのにそこまでするかと思われるかもしれませんが、そこまでするしつこさが重要なのです。

 

【取り立てを防御するには】

このように書くと、まるで消費者金融が完全に悪者のような印象を持たれるかもしれませんが、これはそもそも、お客が連絡もせずに返済を放置していることが原因です。

やむを得ず、返済が遅れてしまう場合は、必ず、消費者金融には連絡をするようにしましょう。
たったそれだけのことで、ここに記したような督促行為を受けることは一切なくなります。

金利が下がった現在、不良債権の増加は大きなダメージなので、中小消費者金融も必死なのです。

 

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ShibataMasaru

ShibataMasaru

自らもかつて貸金業に従事。その経験を活かして現在は金融情報専門のライターとして精力的に活動中。幅広い人脈を活用した情報取集力には定評がある。 当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。

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